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歯ぐきがむずがゆい原因

こんにちは。かさはら歯科医院の歯科医師、高橋(千)です。いよいよ師走に入り世間は色々な意味であわただしくなってきましたね。皆さんも疲れがたまってくる頃なので、きをつけてください。今回は歯ぐきのむずがゆさについて書きたいと思います

 

歯ぐきは意外に鈍感で、結構腫れていても歯ブラシで傷つけたりしない限りは、痛みはほとんど起こりません。

歯周病が「サイレントディジーズ(Silent Disease:静かなる病気)」と表現されるゆえんもここにあります。

しかし、口の中の感覚が敏感な人は歯周病の兆候として、早い段階から違和感を持つことがあるようです。その1つが「歯ぐきがむずがゆい」という訴えです。

患者さんからこうした訴えを聞くことは歯ぐきの痛みに比べれば断然少ないです。しかし、ネットを見ると、歯ぐきのむずがゆさで困っている人、不安を感じている人はいるようですね。

日本臨床歯周病学会の作成した「歯周病のセルフチェック」の項目の中にも、「歯肉がむずがゆい、痛い」という項目が挙げられており、歯周病のサインの1つであることは間違いありません。

では、なぜ歯周病で歯ぐきがむずがゆくなるのでしょうか。

歯周病の始まりは歯ぐきの炎症です。歯周病菌が歯と歯ぐきのすき間に侵入すると、これを排除しようと血液のうちの白血球とともに細胞が集まり、血管が太くなって腫れてきます。これが歯ぐきの炎症です。この炎症による症状の1つがかゆみなのです。

また、歯周病が進んで歯がグラグラしてきたことが原因で、むずがゆいと感じることもあります。歯がゆれていると歯根と歯槽骨の間にあり、クッションの役割をしている歯根膜が刺激されます。

歯根膜は感覚線維の1つで、ものをかむときの感覚にも影響を与えます。ここに強い力がかかった場合に歯が浮いたような感覚に陥り、これを「むずがゆい」と表現されることもあるのです。

一方、歯周病以外の病気が原因という場合もあります。歯科材料による金属アレルギー、口腔アレルギー症候群などです。

歯科材料による金属アレルギーではいわゆる銀歯が原因になります。銀歯は銀や銅、パラジウムなどの金属があわさっていますが、これらの金属が唾液(だえき)によって反応を起こし、口の中に溶け出すことがあります。

溶け出す量はごく微量なのでからだに問題はありませんが、この金属にアレルギーがある人の場合、反応として口の中がかゆくなったり、体にかぶれなどの症状が出ることがあります。

金属アレルギーが疑われた場合は、疑わしい材料を含むパッチテストを直接、皮膚に貼付し、判定します。検査の結果、陽性だった場合は金属を取り外して、セラミックスなど金属を含まない詰め物やかぶせ物に替えることで解決します(歯の場所によっては治療費が自費になります)。

最近ははじめから、「金属アレルギーが心配だから」と自費でこうした材料を選ぶ人も増えてきました。

口腔アレルギー症候群とは

口腔アレルギー症候群は、生の果物や野菜を食べた後に短い時間(数分から10分程度)唇や口の中、のどなどが腫れたり、かゆくなったりする、アレルギーの1種です。

花粉症があると、花粉症の原因となるたんぱく質と似た構造を持つ食材で口腔アレルギー症候群が起こりやすいことがわかっています。

なお、口腔アレルギー症候群の原因となる食べ物としてはリンゴやサクランボ、桃や梨、メロン、キュウリ、スイカ、などがあります。

多くの場合は時間経過とともに症状がなくなりますが、アナフィラキシーショックと呼ばれる重篤な症状につながることもあるので、注意が必要です。

このため、口腔アレルギー症候群が疑われる場合は速やかに一般の内科などの医療機関に紹介しています。

このほかにもごく初期のむし歯や親知らず、ストレスなどでも「歯ぐきがむずがゆくなることがある」という歯科医師もいます。

いずれにしても、痛みやかゆみといった自覚症状は、何らかの異常を示す体の大事なサインですから、早めに歯科医院にみてもらったほうがいいでしょう。

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