口腔常在菌?

みなさん、はじめまして😊4月から一員となりました、歯科医師の伊勢と申します。

簡単に自己紹介させていただきます。

私は仙台生まれの仙台育ちで、好きなことはショッピングと食べることです。仙台には美味しいものがたくさんありますよね。でもまだまだ美味しいお店を開拓中ですので、もしみなさん医院のまわりなどでオススメのお店があれば、ぜひ教えて下さい!未熟ではありますが、精一杯頑張って参りますので、どうぞよろしくお願いいたします。

新生活が始まり、みなさん体調は崩されてないでしょうか?全世界で新型コロナウイルスの脅威が続いていますね。私は基本の手洗いと消毒・うがい・マスクの着用を徹底するように心がけています。ただ、手洗い+消毒をし過ぎたせいか、ハンドクリームが欠かせなくなりました…😓
さて、みなさんはお口の中には常にたくさんの細菌がいる、ということを聞いたことがあるでしょうか?実は、ヒトのお口の中には約500種類、約1兆個の細菌が常在細菌として生息しています。細菌はコロニーを形成して定着し、病原体や異物の侵襲を防ぐ生態防御機構の一員として私たちの身体を守ってくれているのです。
しかし、その細菌の中には酸を産生して歯を溶かすむし歯菌、炎症を起こす毒素を産生する歯周病菌、ガスを発生させて口臭の原因となる菌など、ヒトにとって有毒な細菌がたくさんいます。これら特定の常在細菌を駆除することは不可能ですし、もしできたとしても生態系のバランスが崩れ別の問題を引き起こしてしまう可能性があります。
では、お口の健康を維持するためにはどうすれば良いのでしょうか?
それは自然の状態を維持すること、常在細菌とうまく共生していくことです。具体的には食後や就寝前に正しく歯を磨いてお口の中を清掃することが一番なのです(当たり前ですね)。
いま一度、歯磨きの仕方、習慣を見直して上手に常在菌とおつきあいしていきましょう!
ちなみに、細菌とウイルスの違いをみなさんご存知でしょうか?
どちらもヒトの目では見えない小さな生物なのですが、細菌は1つの細胞からなる単細胞生物で、自分と同じ細胞を複製して増殖していきます。一方、ウイルスは細菌の50分の1程度の大きさで細胞は持たず、他の細胞に入り込むことで生きています。細胞内で自分のコピーを作り、それらが飛び出してまた他の細胞に入り込むことで増殖していきます。
風邪の原因はウイルスです。ウイルスに抗生物質(抗菌剤)は効きません。むやみに抗生物質を飲んでしまうと薬剤耐性菌という抗生物質が効きにくい細菌がでてしまい、様々な悪影響があります。みなさん注意して下さいね。