虫歯のなりやすさ

皆さんこんにちは!
歯科衛生士の佐藤です!(^^)

ご挨拶が遅れてしまいましたが、あけましておめでとうございます!寒い日が続いておりますが、皆さん体調などは崩されてないでしょうか?

最近はインフルエンザの流行と共に、新型肺炎の話題などよく耳にしますね💦
お互いに感染対策や体調管理を万全にしていきましょう!!

今回は、虫歯になりやすい人とそうでない人の違いについてのお話しです!

一見同じように歯磨きをしていても、虫歯になりやすい人と、なりにくい人がいますね。

磨いているつもりでも、きちんと磨けていないということもあるでしょう。
しかしここでは、きちんと磨けていると仮定した上で何故そのような差が出るのかお話しします。

まず考えられる原因を列挙すると、食生活の悪さ、口腔内菌叢の悪さ、唾液の量や性状の悪さ、歯の質の悪さなどが考えられます。

まず食生活ですが、ショ糖は、虫歯菌の餌になり歯を溶かす酸を産生し虫歯をつくります。また、同じ食品でも回数をきめて食べているのとダラダラ食べているのでは、ダラダラ食べをしている方が常にお口の中が酸性に傾いているため、虫歯になりやすいです!

次に口腔内菌叢についてですが、口の中には、健康な状態で多くの細菌が生息しています。その中でも善玉菌と悪玉菌の割合が問題になります。悪玉菌が比率として多ければ当然虫歯や歯周病にかかりやすくなります。細菌の中には虫歯菌や歯周病に悪い影響を及ぼす菌以外にも善玉菌と呼ばれる細菌が存在し口腔内のバランスを保っています。

生まれたばかりの赤ちゃんのお口の中には虫歯菌はいませんが幼児期にどんな細菌を周囲の大人から感染させられるのかで将来、虫歯や歯周病になりやすいか、そうでないのかが決定します。

お口の中の細菌叢は一人一人異なり、悪玉菌の比率も個人個人で異なります。

虫歯菌の代表ミュータンスレンサ球菌は、赤ちゃんのうちは口腔内に存在しません。

歯が萌出して離乳食が始まると周囲の大人、特に母親、父親が自分が使用した箸やスプーンを介し感染するのです。特に感染の窓といわれる1歳半から3歳までは注意が必要です!

この時期に感染する機会がなければ、それ以後は感染する可能性はかなり低くなりその後の予防が楽になります!

次に唾液についてですが、唾液の分泌量が少なければ、自浄性が低下し、虫歯や歯周病にかかりやすくなります。また、唾液には、食後、酸性に傾いたお口の中のPHを中性に戻す力(唾液緩衝能)がありますが緩衝能が高いほど歯が菌の出す酸によって溶かされる時間が短かくてすみ、再石灰化しやすくなるため、虫歯になりにくくなるのです。

次に歯の質についてですが、歯は、エナメル質、象牙質、セメント質などの成分で出来ているのですが、通常目に見えているエナメル質はもともと非常に硬い物質なのですが、歯の形成段階での石灰化が不十分で、エナメル質や象牙質の無機質が不足していることがありこのような場合、虫歯になりやすい歯の質だと言えましょう。

また、歯がデコボコしていたり、前に大きく傾いているような不正咬合の場合、歯ブラシが届かない箇所ができてしまうため、食べカスや歯垢などの汚れが溜まりやすくなってしまいます。

整った歯並びでさえも、ブラッシングが不十分であれば虫歯や歯周病になってしまうため、不正咬合の場合は、より丁寧にブラッシングをすることが重要なのです。

また、噛まない → 顎が発達しない → 歯並びが悪くなる → むし歯になりやすい。という環境を作ってしまいますので、よく噛んで食べる事をお勧めします。

また、咀嚼をする中でもお勧めなのがキシリトールガムです!キシリトールを摂取しても、お口の中の細菌は虫歯の原因となる「酸」を産生することができません。

さらに、プラーク中の酸を中和し、虫歯の進行を抑える作用も持っています。さらに、キシリトールの甘さによって唾液が沢山産生され、虫歯ができにくくなる効果もあります。

もうひとつは「虫歯の発生、進行を防ぐ」ことです。キシリトールは、虫歯の大きな原因とされるミュータンス菌の活動を弱める働きがあります。また、歯の再石灰化を促して歯を強くする効果もあります。

このように、1人1人虫歯のなりやすさ、リスクは違ってきます。歯科医院では、お一人お一人のリスクを確認し、個人にあったテーラーメイドの指導をさせて頂きたいと思いますので、ぜひご相談下さいね!^_^