炭酸水は歯を溶かす

みなさん、こんにちは。歯科衛生士の田口です🦷(^^)

 

美容や便秘、健康に良いと話題の炭酸水。

自然界で湧き上がっているものや、人工的に作られた無糖の炭酸水も多く販売されています。

なんとなく話題だし、水だから良いのかな〜と思い、ここ数ヶ月、私もよく購入して飲んでいました。(夕飯のお供のハイボール用にも)

 

私が飲んでいるのを見て、子ども達も欲しがり「シュワっとした水だから良いか〜」なんて度々あげていました。

わたし自身、お風呂上がりにシュワっと〜飲むことも多くありました。

 

しかし、あの無糖の炭酸水は、

水に空気が入っている、ただの水では無かったようです💧

砂糖が入っていなくても、炭酸が入っているということで性質は酸性の飲み物。

 

偶然、ママ友でもある歯科衛生士の友人との会話の中で、

「炭酸水も臨界pHくらいあるらしいよ!うち夜寝る前にもあげたりしてたし、だから虫歯にしちゃったのかな〜。」

と。

ええぇー⁈無糖でもそんなにっ⁈😭

歯科衛生士としても無知で恥ずかしいやら、ジュースは特別な日しか飲ませないのに、炭酸水を子ども達にもちょびちょびあげ、

ここ数ヶ月の中で、1番ショックな瞬間でした。。m(__)m

 

pH(ペーハー)とは、

酸性かアルカリ性かを示す指標。(水素イオン濃度)

ちなみに、(炭酸の入っていない)普通の水は中性でpH7程度。pH7より低いと酸性、

高いとアルカリ性ということになります。

歯は🦷口のなかの酸性度が強くなると溶け出し、その基準は 、pH5.5以下とされています。(臨界pHと言う)

 

無糖(無味)の炭酸水は、メーカーにもよりますがpH5.5以下、酸性です🤦‍♂️

 

ただし、

炭酸水に限らず食後など、私たちのお口の中には、唾液の作用によって、酸性に傾いたお口の中を中性に戻す働きがあります。

エナメル質表面の成分(カルシウムやリン)が食事のたびに溶け出し(【脱灰】)ますが、

唾液が酸を中和し、40分ほどでエナメル質表層が【再石灰化】し、元の状態に戻ります。

飲食のたびに、この【脱灰】と【再石灰化】の作用が繰り返され、わたしたちのお口の中は、歯が溶けっぱなしということは無く保たれている訳なのです。

 

こうして、生体には本来備わった抵抗力がありますが、歯に穴があくということは、

脱灰(細菌)と再石灰化(生体の抵抗力)が競争をして、脱灰が優勢であったということ。

再石灰化が勝るように、プラークコントロール、間食を減らすなどの食生活の改善、フッ素の応用などが必要なのです。

 

話は戻って炭酸水。

砂糖の入っている炭酸飲料同様に、

無糖の炭酸水も時々楽しむ程度がオススメです。

もちろん砂糖のたくさん入っている炭酸飲料の方が、歯を溶かす力が強いです。

昔から◯ーラは最強と言われています😈

が、カロリーゼロとして売られている炭酸飲料も、クエン酸が入っていたり、人工甘味料も酸性であることから、歯を溶かす作用があることは知っておく必要があります。

フレーバー付きの物も要注意です。

ダイエットや美容のために水は多く飲むことが勧められますが、炭酸水のちょくちょく飲みは、唾液がお口の中を中性に戻すのに間に合わず、つねにお口の中が酸性に傾いて歯が溶けてしまう可能性が高まります。

又、就寝中は唾液の分泌も減りますので、夜寝る前に飲むのもオススメ出来ません✖️

炭酸水を飲んだあとは、

普通の水かお茶を飲む、もしくはうがいをするだけでも、お口の中が酸性になりっぱなしを防げる方法です!

 

歯を守るために上手に対策しながら、

美味しく飲みましょう!!