口と歯の気になる症状について(続編)

こんにちは。歯科医師の高橋(克)です。

今回も前回と同様に、「口と歯の気になる症状」について書いていきたいと思います。

今回のテーマは、「顎が痛い原因について考えられるもの」をいろいろ挙げていきたいと思います。

顎が痛む原因として考えられるもの

①顎関節症(顎関節の炎症が原因のもの。ひとつは心理的なものも関係し、もうひとつは、顎の筋肉や顎の関節やその周辺の組織などが影響して起こるものの大きく分けて、二つの因子があると考えられています。開口障害があれば、親知らずの炎症か、おそらく顎関節症が考えられます。先程二つの因子についてですが、二つの要因が関連して症状が出てくることもあります。割と多いのが、思春期におこる一過性の顎関節症で、関節の成長痛と似た感じの症状が出てくることもあります。学生は、授業中の頬杖や突っ伏し寝の癖により症状が悪化することもありそうです。それに伴う受験ストレスであったり、ストレスによる歯ぎしりくいしばりであったり、部活での運動であったり、親知らずの萌出時期で歯列の変化があったり、顎の骨の成長であったり、この時期は、顎の成長にとって非常に重要な時期なので、顎関節にも非常に負担がかかるのでしょう。この症状のタイプは、一過性のものが多く、受験が終わったら直ったとか、生活スタイルが成人して変わると自然に改善されることもあります。それと最近では、携帯電話の普及により、多くの方が、画面に集中するあまり、無意識にくいしばりや歯ぎしりを起こしていることも原因のひとつに考えられます。特にスマホゲームにはまりやすい方は注意が必要かもしれません。それとリウマチなども、顎関節症になるリスクはかなり高いです。また欠損歯を長らく放置して、義歯やインプラントを避けている方なども、咬合の乱れより、顎関節に症状が非常に出やすいです。現在、私の手元にそれにまつわる最新のデーターは無いのですが、ご自身ですでに自覚されている方もかなり多いのではないのでしょうか。治療方法としましては、歯ぎしりが原因であれば、ナイトガード。顎関節炎であれば、投薬やスプリントなどの治療になります。重度になれば、専門病院での診療が必要です。)

②親知らずの炎症(治療としては、投薬や抜歯や消毒になります。下の歯の抜歯は難易度が高ければ、専門病院での治療となることも多いです。)

③根尖病巣(歯の根の下に起こる炎症。症状がひどければ、抜歯や根の治療になります。)

④虫歯や歯周病

⑤歯の破折

その他,

腫瘍やウイルス性の炎症などがあります。