口と歯の気になる症状(続編)

こんにちは。歯科医師の高橋です。

今回も前回と同様に、口と歯に関する気になる症状について書いていきたいと思います。

 

歯茎が腫れている(ふくらんでいる)原因として考えられること

①歯周病(歯周病とは、歯を支える周囲の組織が、炎症を起こして土台が弱くなっている状態。口腔内の環境や、遺伝的要因や全身状態によって

同年代でも、進行度合いに個人差があると言われています。場合によっては、20代30代の方でも、知らないうちに歯周病の進行が進んでいることもあります。

自覚症状としては、歯茎の赤み、歯茎からの出血や、歯のぐらつき、歯茎の腫れ、口臭などがあります。その中でも、歯がうずくようなじくじくと感じるような痛みは歯周病の典型的な症状のひとつといえるでしょう。

予防法としては、歯科医院での定期的な健診を受け、レントゲンやはぐきの検査で歯周病の進行度を調べて、それに伴う定期的なクリーニンングをおこなうことが重要と言われています。

自分自身でされるホームケアは、歯周ポケットが深くなるにつれ、歯周病の原因因子の一つとされる悪玉の原因菌を除去するには、自分自身では、かなり困難になってくるので、加齢に伴い歯科医院でのケアは年々重要になってくるはずです。)

②根尖病巣(根管治療後や、神経が壊死を起こした状態でできる歯の根の先端に起きた炎症。

通常は慢性的に症状が出ないことも多く、いつ急性化するか誰も予測ができないので、通常は様子見することが多かったりします。

腫れたり腫れが治まったり、体調の変化や免疫力の低下などにより急性化が起こることもありますが、例えば何十年前に治療していて、

大きい根尖病巣がレントゲンで認められたとしても、不思議と症状が出ずに、落ち着いているケースもあります。

なので治療する先生方の考え方も様々です。抜歯してしまう先生もいれば、根の治療をやり直す先生もいれば、様子見をする先生もいます。

なので、症状が出た時には、治療方法もそれぞれです。

時々もともと根尖病巣がある歯で、新しく根管治療なしで被せ物を入れたとして、突然症状が急性化して、根の中の再治療をして被せ物をやり直したとします。

それが2年以内であれば、同じ歯科医院に限り、被せた物が再度保険内のクラウンという同じ種類であれば、保険診療の被せ物の金額だけ、再度の負担金はかからないことになっています。ちなみに補綴管理維持管理の届出を出している歯科医院に限りにです。)

③腫瘍(悪性のものと良性のものがあります。)

④骨隆起(骨の増殖が起きて、歯茎がふくらんでいるように見えます。噛む力やブラキシズムが強い方に多く見られます。)

他、口内炎や歯の破折などが考えられます。