ビューティフル フロープラスXについて

 こんにちは。
 歯科医師の角田です。
本日は当院でも使用されているコンポジットレジン、松風から発売されているビューティフル フロープラスXについてその特徴も踏まえ、紹介させて頂ければと思います。
 
 コンポジットレジンは、今ではう蝕治療の際に広く用いられている材料です。しかし、コンポジットレジンと一口に言ってしまってもその商品の数は多々とあり、メーカー毎、メーカーの内でもコンセプト毎に何種類ものコンポジットレジンはあります。
 
 今回紹介させて頂くビューティフル フロープラスXも、その数あるコンポジットレジンの商品の中の一つです。最大の特徴としては、S-PRGフィラー(surface reaction-type pre-reacted glass-ionomer)が含まれている事が挙げられます。
 
 S-PRGフィラーは、ビューティフル フロープラスXを発売している松風というメーカーが開発した、様々なイオンを徐放する性質を持った物質の事です。放出するイオンはフッ化物イオン、ストロンチウムイオン、ホウ酸イオン、ケイ酸イオン、ナトリウムイオンの6種類が挙げられますが、このイオンにより多くのメリットある効果が得られます。
 
 メリットのある効果としては、歯面の再石灰化の亢進、歯質の耐酸性の向上が挙げられます。これは主にフッ化物イオンによるものですが、一言にまとめてしまうと、材料自体が虫歯になりにくい成分を放出するという事です。
 
 この点は、主に銀歯など金属を用いた虫歯の治療とは大きく異なる点と言えます。修復物自体が持続的に、う蝕を抑制する効果を持つという効果は、ビューティフル フローXを用いたコンポジットレジン修復を勧める事が出来る一つの理由としても考えられます。
 
 
 先にも述べましたが、コンポジットレジンの商品の種類は様々に存在します。研磨性に優れたもの、成型性に優れたもの、色調再現性に優れたものと、まず保険で使えるものと使えないものなど、その特徴も多岐に渡りますが、材料の特性、コンセプトを理解した上で材料を選択出来ればと考えています。
 
 ビューティフル フローXはう蝕を抑制する効果を持つ他、プラーク付着を抑制する効果や知覚過敏を抑制する効果を有する為に、歯頚部といった歯肉縁付近に存在するう蝕の治療に適するとも考えられます。
 
 以上が松風から販売されています、ビューティフル フローXの紹介でした。当院では、保険治療におけるコンポジットレジン充填では主にビューティフル フローXを使用しています。