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IPS e.maxについて

こんにちは。
かさはら歯科医院、歯科医師の角田です。
今回はかさはら歯科医院でもセラミック治療の際に使用される材料、IPS e.max Pressの特性について、私が勉強した事を含めて纏めさせて頂きます。
そもそも、セラミックとは何でしょうか。
日本工業規格(JIS)規格では、セラミックについて以下の定義があります。
『化学組成、結晶構造、微構造組織、粒界、形状、製造工程を精密に制御して製造され、新しい機能又は特性を持つ、主として非金属の無機物質』とされています。その中でもIPS e.max Pressは、Ivoclar Vidadentより出されている、2ケイ酸リチウム系のガラスセラミックスです。
次にIPS e.max Pressの特性についてです。
今回はその物理的性質、化学的性質、生物学的性質に分けて述べさせて頂きます。
物理的性質とは、硬さや弾性係数、破壊靭性や曲げ強さなどの事を指します。
破壊靭性とは、亀裂を有する材料に力学的な負荷が加わった時の破壊に対する抵抗であり、曲げ強さとは、曲げ試験において試験片が破壊に至るまでの最大荷重を基に算出された値です。
口腔内における機械的性質の影響は、欠けやすさや壊れにくさに当たりますが、IPS e.max Pressに関してはビッカース硬さ、弾性係数ともにエナメル質の2倍程度の値となっています。また、破壊靭性はエナメル質の2倍程度、象牙質と同程度の値ですが、曲げ強さに関してはエナメル質、象牙質の2倍程度の値である為に、幾らか強度の高い材料であると言えるでしょう。
化学的性質とは、口腔内における唾液や飲食物への耐性に当たります。
IPS e.max Pressは酸性環境、塩基性環境では材料が溶解しやすい傾向があります。材料が溶解する事により、表面が粗造となる事により、摩擦抵抗が上昇する事が考えられます。
生物学的性質とは、口腔内における細菌や食渣の付着し易さに関わります。
その値は接触角にて評価できますが、IPS emaxはジルコニア、CAD/CAMに用いられるハイブリッドレジンと比較して接触角は小さく、水に塗れやすいです。結論として細菌や食渣は付着し易く、脱離しにくい材料であると考えられます。
以上がIPS e.max Pressの性質となります。
以前に私が纏めさせて頂いた、同じセラミック材料であるジルコニアと比較した場合には、化学的性質、物理学的性質、生物学的性質ともに大きく異なるものとなっています。各々の特性、長所と短所を把握した上で、患者さんにとってベストな修復物を提案出来ます様に、これからも勉強を続けていきたいと思います。
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