歯石

みなさんこんにちは🐗!中村です。
今回のわたしのブログのテーマは
🗣「歯石」についてお伝えしていきます。

◯そもそも〝歯石〟ってどんなもの?
歯石とは、「歯にこびりついた汚れが石灰化したもの」のこと。ネバネバした歯垢とは異なり、名前の通り石のように硬いものです。その主成分は「リン酸カルシウム」で、歯垢(プラーク)や白血球の死骸などが、ミネラルの一種であるリンと、唾液に含まれるカルシウム成分で固められてできています。
なお、歯石ができるまでは以下のようになっています。

お口の中に歯垢などの汚れが溜まる(その中には健康を害する細菌がたくさん潜んでいます。)

「細菌が悪さをしないよう、動けなくしよう」という体に備わった防御反応が働く。

唾液成分が汚れを固め、歯石となってその場に固定される。

このように、体は歯石を作ることでお口の健康を守っているのです。一般的に「歯石ができるのは良くないこと」と認識されがちですが、決してデメリットばかりではありません。

◯歯石を取らずに放っておくとどうなるの?
実は、歯石それ自体は虫歯や歯周病の原因になることはありません。病気の原因になるのは、あくまで歯垢です。歯石の中に潜んでいる細菌たちは、固められて無害化されているので、悪さができないのです。
では、なぜ歯石を取らなければならないと言われるのでしょうか?その理由は、歯石が様々なお口のトラブルに繋がることがあるからです。

◯《歯石が招くお口のトラブル》
①歯に歯垢が溜まり、虫歯や歯周病にかかりやすくなる
先に「歯石は歯垢を固め、無害化したもの」と説明しましたが、歯石は歯垢を歯に留まりやすくする性質も持っています。
歯石の表面を見てみると、軽石のようにザラザラとしており、たくさんの凹凸があります。ここに歯垢が引っかかってしまうのです。
これをそのまま放っておけば新たな歯石になりますが、歯垢が歯石になるまでには時間がかかります。その間に、歯垢に潜んでいる細菌が、歯や歯茎に悪さをしてしまいます。
よって、歯石の存在が虫歯や歯周病のきっかけになると言えます。

②歯茎の炎症を引き起こす
歯石が付着するのは、歯と歯茎の境目付近や歯茎
に隠れた歯の根元部分です。そのため、ものを噛んだときに歯が動くことで、歯石との間に摩擦が起こり、少しずつ歯茎が傷ついてしまいます。
歯石が少なければそれほど大きなダメージにはなりませんが、歯石が大きかったり、数が多かったりすると、歯茎が炎症を起こしてしまいます。

③口臭が発生する
歯石が歯茎に隠れた歯の根元部分にできると、空気と触れない場所なので、嫌気性菌と言う菌が増えていき口臭が発生する原因になるのです。
よく歯石そのものが臭うものと思われがちですが、実際は歯石が引き起こすお口の構造の変化によって、口が臭うようになります。
また、口臭の原因としては歯周病も考えられます。これも歯石がきっかけになっていることがあるので、口臭が気になる方は是非一度、歯石の状態をチェックしてみてください。

◯歯石は誰にでもできるものなの?
歯石は誰のお口にもできるものです。たとえ毎食後にきちんと歯みがきをしていても、長く歯科医院でクリーニングをしていなければ、少しずつ蓄積していきます。
ただし、歯石のできやすさは人によって異なります。まずは、セルフケアをどれくらいやっているかで差がつきます。もちろん、しっかり歯磨きができていれば、歯石ができるスピードは緩やかになるでしょう。その一方で、歯みがきを怠ると歯垢は2週間で歯石になると言われています。

また、セルフケアのレベルが同じであっても、クリーニングをしてから数週間で歯石ができ始める方もいれば、半年に1回のクリーニングで十分に綺麗な状態を保てる方もいます。このような差が生まれる原因は、唾液にあります。
唾液の性質は、人によって違います。唾液に歯石をつくる成分が多く含まれているかどうかが、歯石のできやすさを左右します。
当院でやっているのが、初めはお口の中にどのくらいの細菌がいるかというのを知ってもらいます。そのあとに上顎・下顎にわけてクリーニングを行い、半年に1回だったりリスクが高い人は2.3ヶ月に1回クリーニングに通っていただきます。今のうちから定期的にクリーニングに通っていただき将来的に歯を1本でも多く残していきましょう😊