口内炎について

こんにちは。歯科医師の高橋です。

12月に入りました。師走です。歯科業界でも、ますます忙しい時期がやってまいりました。
こちらにいらっしゃる患者さんもそうですが、こんな時期は「口内炎が出来て痛い。」という主訴で来院される方が結構いらっしゃいます。
それもひとえに、忙しくてあまり睡眠をとられていなかったり、飲み会が続いていたりして、
体の免疫力が低下して、口内炎を発症している方がたくさんいらっしゃるということですよね。

ビタミン不足や、体が疲れていると、口内炎が出来やすいのは、皆さんご存知だと思われますが、
だいたいは自然治癒して、痛みは治まってきます。「アフタ」や「ヘルペス」と言われるものがそうです。
だいたいは、塗り薬やうがい薬などで、症状がおさまります。

それと似た口内炎ですが、片側のみに多数に出来て、我慢できないくらいのジクジクした痛みが出てきたら、
おそらくそれは、「帯状疱疹」と言われるものです。そうです。顎顔面口腔内にも帯状疱疹は発症するのです。

詳しく説明すると、「幼いころ水疱瘡に罹患すると、水痘として発症し、知覚神経に潜伏感染し、成人になって帯状疱疹として再燃する。
末梢神経に沿って発症するので、片側性で帯状の疱疹が、出現する。」と、いうもの。

一度罹患されている方は、あの痛みはご存知ですよね。
私自身も一度、背中の帯状疱疹を患ったときに、背中の片側だけに出ているジクジクする不気味な痛さに恐怖すらおぼえました。
「この痛みが、顔面や口腔内に出たら。。。」と思うと、本当につらくて大変だな思います。

実際に、今まで何人か(その疑いがある患者さんを含めて)、拝見させていただく機会がありました。
顎顔面および口腔内に帯状疱疹を発症された方は、その他の症状として「顎下リンパの腫れ」が時々出現することがあるようです。

そして、帯状疱疹の診断を歯科医院で受けても、実は、開業されている個人の歯科医院では、帯状疱疹の薬は取り扱っていないところが多数あり、
そんな時は、皮膚科や総合病院等、他医院へ御紹介させていただく場合が多々あります。

なので、部位はどこであれ、帯状疱疹の症状が疑われる場合、時間外であれば、総合病院の救急や、日中であれば、皮膚科に来院されることをお勧めします。
なぜならすぐ薬がもらえるからです。

これからますます寒さが増し、体調を崩される方も多くなってくると思いますが、体調の変化を感じたら、すぐ病院へ来院されて予防と回復に努めていただければと思います。