お子さんの歯みがき

みなさん、こんにちは。
歯科衛生士の山内です。
今回はお子さんのはみがきについて書いていきたいと思います。

*乳児期前半のはみがき
出生後、半年くらいは哺乳が主体の時期になります。歯のない時には歯みがきはできないですが、歯みがきの準備はこの時期からはじめることができます。哺乳期の赤ちゃんは、はじめのうち乳首以外のものを舌で押しだしてしまいますが、生後2~3か月ごろから見られることがある指しゃぶりや、4~5か月ごろから観察される衣類・おもちゃなどをなめるなどの行為のように様々なものを口に入れて感覚を楽しむ行動のなかで、乳首以外のものを押し出す反射が弱くなります。 この時期は身体の中で口唇や口の中が最も敏感なところで、歯みがきの準備の意味でも、口のまわりや口の中を触られるのに慣れておくことが大切になります。最初は手足と顔や口のまわりを愛情をもって触ってあげ、指で口周りを触れるのに慣れてくるとガーゼみがきや歯ブラシにも慣れやすくなります。口のケアの第一歩としてスキンシップをはじめてみましょう。 上のお兄ちゃんお姉ちゃん、またはお母さんやお父さんのはみがきをしているところを見せるのもいいでしょう。
*乳児期後半~幼児期
乳歯が生えはじめたらさっそくはみがきをはじめてみましょう。ただ、いきなり歯ブラシを使うと「歯みがき嫌い」になることが多いので、歯の生え方をみながらガーゼみがきなどから始め、徐々に歯ブラシに慣れさせるようにするといいでしょう。お子さんだけできれいに磨くのはむずかしいので、この時期は保護者の方が主体となっての歯みがきになります。お子さんにははみがきを行う習慣づけをしていきましょう。
*学童期
学童期になると歯みがきの必要性も理解できるようになるので自分でしっかりとみがけるようにしていきましょう。最初のうちはなかなか難しいと思うので、保護者の方が確認してあげたり、手伝ってあげましょう。
学童期のお子さんに生えてくる第一大臼歯は乳歯の一番奥の歯の後ろに生える永久歯で、一般に6歳臼歯と呼ばれている。この歯は子ども時代から生涯にわたり咬み合わせを決める大切な歯です。永久歯は乳歯と異なり、抜け換わることがなく、とても長い間使う歯なので、むし歯や歯周病にかからないように一層大事にケアをしたい歯です。 乳歯も永久歯も生えた直後が最もむし歯になりやすいです。特に6歳臼歯は生える場所がその時期の子どもの口の中の一番奥なので、とてもみがきにくく、歯ブラシできれいにするのが難しいところです。さらに食物を噛み潰す面(咬合面)が複雑な形をしているなどの理由で他の歯よりもむし歯になる率も高いです。6歳臼歯は溝、舌側、頬側に分けて1本ずつ磨くようにし、また歯と歯の間の汚れをとるのにフロスもつかってみましょう。