歯磨剤について

みなさんこんにちは!
歯科衛生士の佐藤です。

以前、患者さんから歯磨き粉を使うことで身体に影響することはないか、どのような歯磨き粉を使ったらいいか、といったご質問があったため、今回は歯磨剤についてお話しさせて頂きたいと思います😊

まずは、歯磨剤を使うことで、身体に影響することはないかといったご質問については、歯磨剤は薬事法の規制を受け、品質や有効性、安全性について厳しい審査が行われたうえで市販されます。飲み込み、粘膜に対する影響、アレルギー反応、歯質への影響などについて試験されており、危険がないことが報告されています。通常の使用量、正しい歯磨法で使うならば、身体に対する影響はありません。ただし、使うことで不安を感じたり、使いたくないと思うならば、無理に使うことはありません。歯の汚れは歯ブラシで取り除くことが可能ですし、歯が薄茶色などに着色することを除けば、使わなくてもある程度は綺麗にできます。

次に、歯磨剤には歯の汚れをとる基本的な清掃作用に加え、むし歯や歯ぐきの病気(歯周病)を予防するために薬効成分を配合したものや、口臭やタバコのヤニなどの除去効果的を高める成分を配合したものなどいろいろな種類があります。市販されている歯磨剤については、製品販売にあたって法律の規制を受けているので、基本的にはどれを使用しても差し支えありません。お口の中の状態や、使用目的、味や香りの好みで選択すれば良いと思います。たとえば、幼児期や学童期のお子さんはむし歯の予防(フッ化物配合)など、成人の方では口臭の予防や歯周病の予防など、歯磨剤のパッケージに書いてある効能などをご覧頂くと良いと思います。

【歯磨剤の成分と作用】
①基本成分
♢研磨剤
リン酸水素カルシウム、水酸化アルミニウム、無水ケイ酸、炭酸カルシウムなど

♢湿潤剤
グリセリン、ソルビトール、プロピレングリコールなど

♢発泡剤
ラウリル硫酸ナトリウムなど

♢粘結剤
カルボキシメチルセルロースナトリウム、アルギン酸ナトリウムなど

♢香味剤
サッカリンナトリウム、キシリトール、メントール、ハッカ油、ミント類など

♢保存料
パラペン類、安息香酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸メチルなど

②薬用成分
♢むし歯予防
フッ化物、デキストラナーゼなど

♢歯周病予防
クロルヘキシジン、塩化セチルピリニジウム、トリクロサン、イソプロピルメチルフェノール、トラネキサム酸、イプシロンアミノカプロン酸、グリチルリチン酸、リゾチーム、塩化ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、クエン酸亜鉛など

♢知覚過敏予防
乳酸アルミニウム、硝酸カリウムなど

上記に、代表的な歯磨剤の成分と効能について載せているので是非時間がある時など、薬局などで色々な種類の歯磨剤を比較してみて自分に合った歯磨剤を探してみてください☺️