犬の歯について☆

こんにちは!歯科衛生士の遠藤です (*^▽^*)

みなさんは人間以外の動物の歯に興味はありますか?

私は、約5年前から犬を飼っているからか、犬の歯のことに、とても興味があります。
今回はそんな犬の歯について少し書いてみます ♪

《歯の本数》
犬の乳歯は28本。
…生後3週から約2ヶ月で生えそろいます。
永久歯は42本。
…生後4ヶ月から7・8か月頃までに生え変わります。

うちの犬は永久歯になった時、下の前歯が一部欠けたような形で生えてきたり、素人目には下の前歯の歯並びが悪く見えたので心配した時期もありましたが、今のところ硬いジャーキー肉や骨型ガムも問題なく食べられるので大丈夫なようです。

小型犬などでは、永久歯が顔を出しているにも関わらず、なかなか乳歯が抜け落ちない乳歯遺残がおこることがあります。放置すると歯列や咬み合わせに影響してうまく食事できないなど問題があるため、よく観察したり、獣医師さんへの相談が大切です。
人間の歯の生え変わり時と似てますね。

《歯の種類》
①切歯(せっし)
②犬歯(けんし)
③前臼歯(ぜんきゅうし)
④後臼歯(こうきゅうし)

この4種類に分けられます。
下の絵は左側から見た犬の歯の図です。

《歯のかみ合わせ》
犬の正しい咬み合わせとして「鋏状咬合(はさみじょうこうごう)」があります。
シザーバイトとも言われます。

口を閉じたとき、犬の歯のほとんどは咬み合いません。
唯一、上下の歯が咬み合うのは、上顎の第4前臼歯と、下顎の第1後臼歯です。
上顎第4前臼歯は薄くとがったような形をしていて、咬む時は下顎第1後臼歯とハサミの刃のように重なり合うことで食べ物を切り裂きます。これらの歯は「裂肉歯(れつにくし)」と呼ばれ、犬の歯で最も大切な歯といわれています。
よく使う歯なため、折れやすく、歯垢や歯石がたまりやすい部分でもあるため注意が必要です。

《人と犬の食べ方の違い》
人間は、雑食動物であり、食べ物を噛み切るだけでなく、奥歯で砕いたりすり潰して、消化しやすくしてから飲み込みます。

一方、犬は基本的には肉食動物の体なので、食べ物(獲物)は、裂肉歯で丸呑みできる大きさまで噛み切り、人間のような咀嚼はせずに、そのまま丸呑みします。

《犬のハミガキの必要性》
3歳以上の犬の8割は歯周病といわれています。犬のハミガキをせずに放置すると、歯垢(プラーク)は約3日で歯石になります。

( …犬の口内のpHはアルカリ性のため人間より汚れが石灰化するスピードが速いです。)

歯石になってしまうと、除去するためには動物病院で全身麻酔が必要なこともあります。歯周病は口臭や歯肉の腫れだけでなく、悪化すると歯が抜け落ちたり、歯周病菌が血管から侵入して全身疾患のリスクにもなります。
そうならないためにも毎日のハミガキは犬にとっても大切ですね。