こんにちは!歯科医師の山岸です!🦷
最近虫歯はないはずなのに冷たいもので歯が凍たりすることはありませんか?💦
急に歯が凍みると何か歯に異常があるんじゃないかと心配になってしまいますよ
ね。
ということで、今回はう蝕(虫歯)によらない歯の損耗(tooth wear)について
書いていきます!
それでは、歯の損耗(tooth wear)とは、咬耗症、摩耗症、酸蝕症、くさび状欠
損、アブフラクションによって歯質表面が損耗した状態をいいます。
まずは、そんな歯の損耗(tooth wear)のうち、咬耗症と摩耗症について詳しく
説明していきます!
○咬耗症(attrition)
咬耗症とは、歯と歯が咬合接触することにより、接触するエナメル質および象
牙質に欠損が生じることです。
咬合により、歯の隣接面部も擦れ合うため、歯と歯の接触点にも生じます。
隣接面部の咬耗から接触点の喪失へとつながると食片圧入が生じ、食物残渣は
停滞しう蝕のリスクが上がってしまいます。
咬耗は加齢とともに進行する生理的現象であるため、若年者よりも高齢者に頻
発します。
咬耗の進行がエナメル質を越えて象牙質まで達してしまうとエナメル質よりも
硬さの低い象牙質がクレーター状に陥没することもあり、陥没した周囲のエナメ
ル質は遊離エナメル質となり、破折しやすくなります。
そして、破折により粗造感や冷水痛を訴えることがあります。
咬耗がさらに進行してしまうと歯冠部の大部分も喪失することもあり、数歯か
ら全顎に及ぶ場合は、咬合高径の低下にも繋がります。
咬合高径が顕著に低下してしまうと顎が前に出やすくなってしまったり、噛み合
わせがずれていってしまったりとあまり良いことではないです。
○摩耗症(abration)
摩耗症とは、咬合以外の機械的作用によって歯の表面が病的にすり減ることで
す。習慣性、職業性、義歯や補綴物が原因となりえます。
習慣性摩耗症は歯ブラシの硬さや歯磨剤に含まれる研磨剤、ブラッシング圧等
が原因となりえます。
職業性摩耗症は仕事に必要な道具を特定の歯で噛むことによって、その形状に
一致して摩耗が生じます。歯で咥える楽器でも生じることがあります。
以上咬耗症と摩耗症について詳しく説明していきました!
歯も使っていくうちに少しづつ変わっていっていることが分かりましたね。🦷
次回はそのほかの要素についても説明していきたいと思います!
また、どうぞ宜しくお願いします!