歯周病と糖尿病の関係

みなさんこんいちは!青葉会事務局の庄子です!いつもご利用いただきありがとうございます!

みなさん「糖尿病」という病気を聞いたことはありますか?テレビや雑誌などで多く取り上げられるので聞いたことはあると思います。厚生労働省の調査によると、国内の糖尿病患者数は約1000万人と推定されているようです。ところで、その患者さんのうち糖尿病の治療を受けているのは何%くらいだと思いますか?年々変わってきているとは思いますが70%くらいです。糖尿病は自覚症状が少ないため気付かなかったり、気付いていても治療をしない人が少なくないようです。


糖尿病とはどのような病気か?

簡単に説明すると、みなさん毎日食事をしますよね?その食べ物の中には「ブドウ糖」というものが含まれています。ブドウ糖は体のエネルギーとして使われます。しかし、「インスリン」※の作用が不足すると、ブドウ糖を上手くエネルギーとして利用することが出来なくなり、血液中のブドウ糖濃度「血糖値」が高くなります。これを「高血糖」といい、この状態が続くのが「糖尿病」なのです。治療しないで放置すると、様々な合併症を発症します。

インスリン・・膵臓で作り出されるホルモンで、細胞が血液の中からブドウ糖を取り込んでエネル

ギーとして利用するのを助ける働きをします。

 

糖尿病の合併症・・脳梗塞、失明、心筋梗塞、糖尿病性腎症、糖尿病足病変、

糖尿病性神経障害、歯周病

 

糖尿病にはタイプがあります。大きく分けると遺伝的なものと、生活習慣などが原因となるものがあります。現代は糖尿病を増やす生活習慣を生み出しやすいようになっていて、沢山おいしい食べ物が提供される外食産業が隆盛し肥満の増加につながったり、自動車が普及したことで運動不足に繋がり、ストレス社会でお酒の飲みすぎ・・・など糖尿病になりやすい条件は沢山あります。糖尿病は「生活習慣病」といわれています。


歯周病と糖尿病の関係

みなさんご存知の「歯周病」ですが、糖尿病合併症の1つです。しかし、糖尿病が歯周病を引き起こすだけではなく、歯周病が糖尿病に悪影響を与えるという事が研究でわかっています。歯周病と糖尿病はお互いに悪影響を与えながら悪化しているのですね。

 

 

糖尿病が歯周病を悪化させる

糖尿病を上手くコントロール出来なくて高血糖の状態になると、免疫機能が低下してしまいます。そうすると歯周病になりやすかったり、重度の歯周病に悪化しやすくなります。また、糖尿病になると唾液の量が減少して口の中が乾燥しやすくなります。唾液の浄化作用がなくなってしまうと、歯周病の原因となる歯周病菌が繁殖しやすくなってしまうのです。またAGEという物質(過剰なブドウ糖がたんぱく質と結びついて糖化して出来た最終糖化産物)を作り出して歯周病の発病・進行をまねきます。

 

歯周病が糖尿病を悪化させる

歯周病がひどくなるとTNF-aという生理活性物質が分泌されます。この物質は色々な働きがありますが、インスリンの働きを悪くする作用もあるのです。なので、歯周病が悪化するせいで血糖値が上昇してしまいます。

歯周病を治療すればこのTNF-aの分泌を抑えることが出来、血糖のコントロールがうまくいくようになるので、歯周病の治療はとても大切です。

 


口の中は話したり、食べたり、見た目だけの問題ではなくて全身の病気にも関係している事がありますので、痛みがないからといって虫歯や歯周病を放置するのはとても危険なんです。正しい知識を身に着けてより良い生活を送りましょう(*^_^*)