歯科医院で行う検査について

こんにちは。歯科医師の高橋です。
今回は、歯医者で行う一番最初の診察あるいは、検査についてのお話です。

まずは、一番最初に、問診票を記入してもらいます。ここでは主訴(一番気になる所や痛みや症状)や治療の希望、今通っている他の病院や飲んでいるお薬のこと、
習慣的に飲食しているものや、現在の体調のこと、過去に経験した病気のことなど、記入していただきます。記入ができない場合は、アシスタントが、代筆をおこないます。

問診票の記入が終わったら、今度はユニット(歯科の診療台)に移動していただき、先生との問診です。
ここでは、記入していただいた内容が正しいかどうか、あるいは、重要な記入漏れがないかどうか、確認していきます。

問診での確認が終わったら、歯式をとります。カルテに虫歯の進行度、歯の被せ物の状態、歯の欠損の状態、義歯(入れ歯)が入っているところ、
親知らずの状態、大人の歯と子供の歯の状況、歯石がついているところ、などを記入していきます。

次に歯周病の検査です。歯と歯茎の隙間の深さを測ったり、出血や膿がでて、腫れているところを細かくチェックしたり、
一つ一つ歯にぐらつきがあるかどうか確認していきます。この時に歯を染め出しをして歯磨きの磨き残しの状況を確認こともあります。

今度はレントゲン撮影です。全体的なレントゲン(パノラマ)と部分的なレントゲン(デンタル)がありますが、症状や治療の希望内容によって、
CT撮影や矯正用のレントゲン(セファロ)を撮影することもあります。妊娠している方などは、症状によっては撮影しないこともあります。

基本的には、お口の中の全体の状況を確認するために、全体的なレントゲン撮影は必要なのではないかと思われます。
これがあることで治療が必要なところが予想されるので、今後の治療計画も立てやすくなります。
しかし、「パノラマ」にはいくつかの問題があり、歯と歯の間のところや細かい部分は画像診断しにくい(細かいところは見えにくい)ため、
場合によっては、細かいところが確認しやすい「デンタル」を撮影しなくてはいけないことも多々あるのです。

そして「口腔内写真」と「噛みあわせ」の型とりです。
「口腔内写真」は、レントゲンでは映らない歯茎の腫れの状態や歯の着色、歯茎のメラニン(着色)の具合、顎の噛みあわせのずれ、歯並びなどが確認できます。
「噛みあわせ」の型とりは口腔内写真よりもさらに細かく噛みあわせ(咬合)のチェックが模型上でできます。歯並びも立体的に把握できます。

ほかにも、ところによっては、血液検査をしたり、顎の関節の検査をしたり、金属アレルギーの検査をしたりする歯科医院もあるようです。
当院では、治療のときに、全身疾患のある患者さんには、血圧測定等のモニタリング、他には希望があれば、虫歯リスクの検査などをしています。
そんな訳で、様々な歯科医院の特色によって、いろいろな検査があったりなかったりすることもあります。面白いですよね。