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第8回口腔解剖学講座『唾液腺』

こんにちは、仙台市宮城野区にある、かさはら歯科医院の歯科医師、関です。4月になり、暖かい日もあれば、まだまだ寒い日もありますね。僕は寒いのが苦手なので早く暖かくなってほしいものです。

 

さて、今回第8回口腔解剖学講座のテーマは『唾液腺』です。

唾液腺とは、口腔の消化液である唾液を産生し、分泌する器官です。唾液にはサラサラの漿液性のものとネバネバの粘液性のもの、その中間の混合性のものがあります。また、唾液腺は3つの大きな大唾液腺とその他の小唾液腺の2つに大きく分けられます。

 

○大唾液腺

ヒトの大唾液腺は3つあり、分泌される唾液の95%を占めます。口腔から少し離れた場所に存在し、導管を伸ばして口腔内に分泌します。

①耳下腺

耳下腺は最大の唾液腺であり、その名の通り耳の前下方に位置します。下縁は下顎角に達し、後縁は胸鎖乳突筋に接し、深部は顎関節に接します。

導管であるステンセン管は、咬筋の外面に沿って前走し、咬筋の前縁で内側に曲がり頬筋を貫き上顎第2大臼歯の高さで頬粘膜に開口します。開口部の膨らみを耳下腺乳頭と呼びます。稀に耳下腺乳頭を口内炎と勘違いする患者さんがいます。

耳下腺は純漿液腺であり、組織的には、唾液を産生する漿液細胞とともにその間質に脂肪組織に富むのを特徴とします。

 

②顎下腺

顎下腺は耳下腺に続く大きさの唾液腺であり、やや平らな楕円形を成し、その分泌量は唾液腺の中で最も多いです。

顎下腺は、下顎の舌の下方にあります。大部分は顎舌骨筋の下に位置し、後端部分は顎舌骨筋の後縁から上方に回り込みはみ出ています。

導管であるワルトン管は、後端から出て舌下腺の内側を前走し、舌下腺の導管の1つであるバルトリン管と合流し、舌の裏側にある舌下小丘に開口します。

顎下腺は漿液性が多く占める混合腺であり、耳下腺と異なり脂肪組織は少なく、また結合組織も少なく緻密です。

 

③舌下腺

舌下腺は、口腔底粘膜下の顎舌骨筋の上、すなわち舌のすぐ下に位置し、下顎骨体の内面に接し前後に細長く左右に扁平です。

前縁は舌下小丘に達し、顎下腺とは顎舌骨筋と隔てられています。

舌下腺は腺体が大小に分かれており、その導管もそれぞれ異なります。

大舌下腺の導管であるバルトリン管はステンセン管と途中で合流し、舌下小丘に開口します。小舌下腺の導管であるリビヌス管は舌下ヒダに沿って開口します。

舌下腺は粘液性よりの混合腺で、結合組織に富み構成が疎です。

 

○小唾液腺

小唾液腺は、口腔内の粘膜のあらゆるところに存在します。

口唇腺、頬腺、臼歯腺、口蓋腺、前舌腺(ブランダン・ヌーン腺)、後舌腺、エブネル腺などがあり、常に唾液を出し続け口腔内を湿潤に保ちます。

エブネル腺は、舌にある有郭乳頭や葉状乳頭の周りの溝に存在する漿液腺であり、味蕾の周りを洗い流し味物質が留まらないようにする役割を担います。

以上、唾液腺の紹介でした。唾液の出が悪いと感じる方は、大唾液腺の存在する耳の前と顎の下をマッサージすると効果的ですよ。

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