タバコと歯周病

こんにちは!!歯科衛生士のあんべです!
今回はタバコと歯周病の関係についてお話ししていきます!!
聞いたことがある方が多いかもしれませんがタバコと歯周病は大いに関係があり、喫煙者は非喫煙者に比べて3倍以上も歯周病になるリスクが高く、かつ歯周病治療をしたとしても治る効果が半減してしまいます。

年々喫煙者の方にとっては風当たりが強くなっているこの世の中のように思います。
昔は電車の中でも普通に灰皿が置いてあったものですが、今では喫煙所が設置されるもののほとんどが禁煙車です。
タバコも年々値上がりしています。
病気になって医者に行っても禁煙を勧められ、歯医者に行ってもやっぱり禁煙を勧められるということがあると思います。

さて、喫煙の何が歯周病にとって問題でしょうか?
いろいろ言われていますが、一番問題なのはニコチンによる血行不良です。
歯茎が赤色をしているのは、歯茎にたくさんの血液が流れているからなのですが、タバコを吸うと、その歯茎の血液の量が減ってしまいます。
よって、喫煙者の歯茎を見るととても特徴的なポイントがあります。
・歯茎が暗赤色している
・歯茎が少し分厚くなり、ロール状になっている
・色素沈着している
・歯周病になっても出血しにくい

一番問題なのが4つ目です。
歯周病を発見するポイントとして、歯茎からの出血というものがありますが、喫煙者の方は、歯周病になっていても出血することが少なく、気づきにくいという問題があるのです。
よって、かなり悪化してからでないと自覚しないため、歯医者に来る時期が遅くなり、手遅れになりやすいことが多いのです。
なので喫煙者の方こそ、何も異常を感じなくとも定期的に歯科医院での定期検診が必要になります!

タバコは歯周病だけではなく、全身の病気にも関係があります。
たばこを吸うと、がんをはじめ、呼吸器疾患、循環器疾患、消化器疾患、歯周病などの病気にかかりやすくなります。
がんは、たばこの煙に含まれている発がん物質が肺から吸収されて血液中に入り、体内の臓器に入ることで発生します。中でも、肺がん・食道がん・口腔がん・咽頭がん・喉頭がんは、非喫煙者との相対危険度は2倍以上となっています。
呼吸器疾患は、臓器が直接たばこの煙と触れることによるもので、慢性気管支炎・肺気腫・気管支ぜんそくなどにかかりやすくなります。
循環器疾患は、動脈硬化を促進する一酸化炭素や血圧を上げるニコチンなどによるもので、狭心症、心筋梗塞などにかかりやすくなります。
消化器疾患は、ニコチンが自律神経に作用して、胃腸の血流を低下させ、組織の機能低下を引き起こすことによるもので、胃潰瘍・十二指腸潰瘍にかかりやすくなります。

すぐには難しいと思いますが、できれば少しずつタバコの量を減らし、いつかは禁煙をされることをお勧めします。