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第三回口腔解剖学講座『歯の形』

こんにちは、仙台市宮城野区のかさはら歯科医院、歯科医師の関です。
今回は『歯の形』についてです。歯の形の中でも歯冠(口の中から見える露出している部分)の形についてお伝えしたいと思います。

歯は通常、永久歯では親知らずを除いて上下左右に7本ずつ計28本生えます。それぞれの歯は、手前の真ん中の歯から数えて1番、2番、3番、4番、5番、6番、7番と番号で呼びます。1~3番までの手前の歯を前歯と呼び、シャベルのような形をしています。前歯は食物を咬みちぎるように機能します。4~7番の歯は臼歯と呼ばれ、臼のような形をしています。臼歯は、食物をすり潰すように機能します。上に生えている歯を上顎(じょうがく)歯、下に生えている歯を下顎(かがく)歯と言います。また、右は右側(うそく)、左は左側(さそく)と言います。

歯の大きさや形には個人差があり、歯の大きい人・小さい人、丸っぽい人・角ばっている人、色々ですが、それぞれの歯にはそれぞれ形がおおよそ決まっています。
例えば、右上の1番はこんな感じ。

右下の6番はこんな感じ。

そのため、歯科医師は抜いた歯であっても、それがどこに生えていた何番の歯か、ほとんどの場合分かってしまいます。
また、治療をして歯を削っても、その歯が元々どんな形だったのか考えながら、できるかぎり同じ形にして治します。

次に歯の形の異常について説明します。
異常といっても通常の形と異なるだけで機能的な問題のないもの、少し注意が必要なものがあります。
①矮小歯
矮小歯は読んで字のごとく、平均の歯の大きさよりも異常に小さい歯のことです。上顎側切歯(2番)に好発します。特に機能的な問題はありませんが、通常よりも大きさが小さいため、すきっ歯になりやすかったり見た目に影響があります。

②異常結節
歯に通常ない異常な結節(膨らみ)があるものです。できる歯・部位によってそれぞれ名称がついています。
上顎の切歯(1・2番)の裏側にできるものを切歯結節、下顎小臼歯(4・5番)の咬む面の真ん中にできるものを中心結節、上顎大臼歯(6・7・8番)の頬側にできるものを臼傍結節、内側にできるものをカラベリー結節、下顎大臼歯の頬側にできるものをプロトスタイリッドと言います。
臼傍結節やカラベリー結節、プロトスタイリッドは通常より歯に溝が増える分、虫歯のリスクはあがりますが、ほとんど問題ありません。
注意すべきは、切歯結節と中心結節です。両者とも咬み合わせる面に尖った結節ができるものなので、咬み合わせにより割れてしまうことがあります。結節が割れることで神経につながる微小な穴ができ、その穴から知らず知らずのうちに菌に感染し、神経が死んでしまいます。そのため、切歯結節や中心結節がある場合は、割れないように詰め物をして保護する必要があります。

③癒合歯
2つの歯が部分的くっついて1つの歯のようになっているのが癒合歯です。乳歯の前歯に好発します。癒合歯の問題点は主に3つあり、癒合している境目が虫歯になりやすいこと、生え代わりがうまくいかないことがあること、代わりに生えてくる永久歯が欠損している場合があることです。

④斜切痕
上顎側切歯(2番)の裏側に稀にみられるもので、溝が根の方まで続いていることもあります。
汚れがたまりやすいため、虫歯になりやすく、歯周病も進行しやすいです。

⑤エナメル真珠(滴)
下顎大臼歯(6・7・8番)の根の股の部分にエナメル質が異常に侵入してできるもの。
歯肉との付着が弱くなり、歯周ポケットができやすいです。予防的に削ることもあります。

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